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『友達リセット癖』がやめられない心理的な原因と対処法

「友達リセット癖」とは、友人関係を繰り返し断ってしまう傾向のこと。

新しい友人ができても、少しの違和感や不安から距離を置きたくなり、気づけば友達関係が長続きしない…そんな悩みを抱えている方も少なくないでしょう。

実は、この友達リセット癖の背景には愛着障害が関係している場合があります。愛着障害は、幼少期の経験や人間関係におけるトラウマから生じ、人と深く結びつくことに不安を感じてしまう状態です。本記事では、なぜ友達リセット癖が生まれるのか、その心理的な原因を紐解きながら、自分でできる対処法についてもご紹介します。

友達リセット癖を少しでも和らげ、人間関係をより安心して楽しめるようになるためのヒントをお届けします。

目次

友達リセット癖とは?

友達リセット癖とは、友人関係を築いても、ある程度の距離が縮まったタイミングで突然関係を断ち切ってしまう傾向を指します。これは、些細な違和感や些細な言葉がきっかけになることが多く、自分から距離を置いてしまうため、結果的に友人関係が長続きしにくい特徴があります。

友達リセット癖に悩む人には、次のような共通の傾向が見られます。

・人間関係に慎重
・親しい関係になると不安や疑念を抱きやすい
・友人への連絡対応が突然消極的になる
・自分の価値観や理想に強くこだわる
・小さな違和感で関係を断ち切りたくなる


友達リセット癖は、友人関係を築きたいという気持ちがあるにもかかわらず、親密さを避けてしまうため、悩みが深まりやすい傾向があります。

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友達リセット癖の原因は愛着障害

友達リセット癖の背景には、幼少期の親との関係や人間関係の体験からくる「愛着障害」が関係していることが多いと言われています。

愛着障害とは何か?

愛着障害とは、幼少期の親との関係が不安定であった場合や、安全な愛情を感じられなかった場合に形成されやすい心の状態です。人間が生まれて初めて築く親子関係は、その後のすべての人間関係の基礎となります。親から無条件の愛情や安心感を十分に感じられなかった場合、愛着障害が起こりやすくなり、他人との距離の取り方や信頼関係の築き方に影響を与えるのです。

愛着障害が友達をリセットしたくなる理由

愛着障害を抱える人は、他人と心理的な距離を保つことに苦労しがちです。友人が親しくなると、無意識に「見捨てられるのではないか」という不安や、親密になることへの恐怖を感じることがあります。そのため、些細なきっかけで自分から関係を断つ、いわゆる「リセット癖」が生じやすいのです。

愛着障害による「リセット癖」が生まれる心理的背景

愛着スタイルには4つのタイプがあり、それぞれの特性が人間関係や友達リセット癖に深く関わっています。ここでは、各タイプがどのようにリセット癖につながりやすいか、その心理的背景を解説します。

安全型
幼少期に安定した愛情や信頼を築けた人が多く、他人と深くつながることに安心感を覚えるため、基本的に人間関係をリセットする必要がありません。安全型の人は人との関係に柔軟に適応できるため、自ら距離を置くことは少なく、リセット癖が生じにくい傾向があります。

回避型
他者との親密な関係に強い抵抗や不安を感じる傾向があるため、親しくなると「依存されるのではないか」「自由が奪われるのでは」といった無意識の恐怖を抱くことが多いです。このため、親密さに対する不安から自分を守ろうとし、関係が一定以上近づく前に距離を置く、つまり友達リセット癖が生じやすいタイプです。リセット癖は、回避型にとって自己防衛の手段ともいえます。

不安定型
他者からの愛情や承認を強く求める一方で、「いつか見捨てられるのでは」という恐怖を抱えています。親密になった相手に対しても安心感を持つことが難しく、少しの言動や態度に過敏に反応してしまうことが多いため、他人から距離を置かれるのを避けようとして自らリセットするケースがよく見られます。不安定型のリセット癖は、見捨てられる不安からくる防衛行動ともいえます。

無差別型
無差別型は、誰に対しても過度に親しみやすく振る舞う反面、一人ひとりと深い信頼関係を築くのが苦手です。このため、人間関係が浅いままであることが多く、表面的なつながりからの脱却が難しい傾向にあります。無差別型は他者に本当の自分を見せることを恐れやすく、少しでも不安が生じるとすぐに関係を切り替えたくなるため、リセット癖が出やすいのが特徴です。


このように、各愛着スタイルに根ざした心理的防衛反応が、友達リセット癖として現れる場合が多くあります。リセット癖は、その人が無意識に抱える「心の守り方」を反映しており、親密さに対する恐れや不安、傷つきたくないという気持ちが大きく影響しているのです。



友達リセット癖のままでいると危険な理由

友達リセット癖が続くと、知らず知らずのうちに心理的なリスクが積み重なり、自己肯定感にも大きな影響を与えます。では、そのまま放置すると具体的にどのような危険があるでしょうか。

心理的なリスク

人間関係を築いては断つというパターンを繰り返すと、親密なつながりを持つことが難しくなり、「他人と深く付き合えない自分」に対する不安や失望感が強まります。人は社会的なつながりを必要とする存在であり、友人関係の断絶が続くことで「自分には価値がないのでは」という考えが無意識に根付いてしまうリスクが高まります。

また、断ち切った相手への未練や後悔を繰り返すことにより、心の中で否定的な感情が蓄積され、ストレスや不安が慢性的なものになりがちです。

孤独の悪循環と自己肯定感の低下

友達リセット癖を繰り返すと、人間関係の断絶が孤独の悪循環を引き起こしやすくなります。最初は「この人とは合わなかったから」とリセットしたとしても、それが続くと「また関係が続かなかった」という孤独感が積み重なり、次第に「どうせ自分には長続きする友人ができない」という自己否定が生まれやすくなります。

こうした悪循環の中で自己肯定感はどんどん低下し、結果としてますます人と深く関わることを避けるようになります。この状態が続くと、人との信頼関係を築く力やコミュニケーション能力も低下し、社会的な孤立感が強まる危険性があるのです。

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友達リセット癖を改善するためのセルフケア

友達リセット癖を和らげるためには、まず自分自身の心のケアが大切です。ここでは、1人でできるセルフケア方法と、新しい友人関係を築くためのポイントについてご紹介します。

自分でできるセルフケア方法

1,自己肯定感を高める練習
「友人関係が続かないのは自分に価値がないから」といった自己否定的な考えを和らげるため、自分の良いところや日々の小さな成功体験を意識して認める習慣をつけましょう。毎日、自分を褒めることや、日記に感謝の気持ちを書き出すことが、自己肯定感を高める一歩です。

2,感情を客観的に見る練習
人間関係で不安や衝動がわきあがった際、その感情を無理に抑え込むのではなく、一歩引いて眺める習慣をつけましょう。例えば「今、自分はどんな気持ちになっているのか?」「この気持ちは何が引き金になっているのか?」と問いかけることで、感情を客観視しやすくなります。感情を客観視することで、衝動的な行動を防ぎやすくなります。

3,衝動的な行動を避けるために、一呼吸置く
感情が高ぶって友人との関係を断ちたくなるとき、すぐに行動に移さず、一呼吸置くことを心がけましょう。たとえば、「一晩寝かせてから返事をする」「その場を離れて気持ちを落ち着ける」といったアクションが有効です。時間を置くことで、冷静になり、感情的な判断を避けられます。


新しい友人関係を築くために意識したいポイント

1,小さな信頼関係を積み重ねる
新しい友人関係では、急に深くなるのではなく、少しずつ信頼を築いていくことが大切です。焦らず、相手の良い面を見つけたり、自分の考えを少しずつ共有することで、安心感を得やすくなります。

2,共通の趣味や興味を通じて自然なつながりを作る
無理に友達を作ろうとするのではなく、共通の趣味や関心ごとを通して自然なつながりを意識しましょう。趣味のコミュニティやイベントに参加することで、相手と共通の話題が増え、安心して関係を深めやすくなります。

3,期待値を下げてリラックスした関係を目指す
友人関係に対する理想が高すぎると、少しの違和感で不安になりやすくなります。すべてを完璧に合わせる必要はないと意識し、相手の価値観を尊重しながら付き合うことで、リセット癖が和らぐきっかけになるでしょう。

友達リセット癖をさらに改善させるためのステップ

1人でセルフケアに取り組む中で、「もう少し深く自分と向き合ってみたい」「友達リセット癖を根本的に改善したい」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。個人でできる対処を試みたものの、物足りなさや難しさを感じる場合、カウンセリングも1つの選択肢として考えてみてはいかがでしょうか。

カウンセリングでは、専門家のサポートを受けながら、友達リセット癖の根本原因をより深く理解し、無意識に働く心のパターンや感情の動きに気づくことができます。以下では、カウンセリングが友達リセット癖の改善にどのように役立つか、その具体的な効果についてご紹介します。

カウンセリングの効果とそのメリット

1,自分の気持ちを整理しやすくなる
カウンセラーとの対話を通じて、頭の中で複雑に絡まった感情や思考を一つずつ整理することができます。「なぜ関係をリセットしたくなるのか?」という疑問を一緒に解きほぐし、自分でも気づかなかった心の癖を明確にできるのがカウンセリングのメリットです。

2,過去の経験や愛着スタイルを掘り下げて自己理解が進む
友達リセット癖が生まれた背景には、幼少期の愛着形成や、過去の人間関係での体験が影響している場合があります。カウンセラーとの対話の中で過去の経験に向き合い、今の行動に影響を与えている原因を理解することで、新たな気づきを得られます。

3,心の柔軟性を養い、人間関係を見直す視点を持てるようになる
カウンセリングでは、他人との関係を柔軟に捉える視点も養います。「完璧な関係でなくてもよい」「自分にとって心地よい距離感で良い」といった考え方を身につけることで、リセット癖の改善につながります。人間関係に対する不安やプレッシャーを和らげる方法を学び、安心して他者と関わる感覚を取り戻すきっかけにもなります。

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友達リセット癖を克服したYさんの実例

ここでは、友達リセット癖を改善するためにカウンセリングを選んだ方の体験談をご紹介します。今回ご紹介するのは、30代女性のYさん(仮名)です。Yさんの体験談は、本人の承諾を得た上で仮名でお伝えしています。

Yさんから届いたカウンセリングの感想

「結婚を機に、友人を招待したいと思ったとき、自分には親しい友達がほとんどいないことに気づきました。学生時代はそれなりに友達がいたはずなのに、いつの間にか誰もいなくなっていたんです。その理由をよくよく考えたとき、小さな衝突や意見の食い違いがあるたびに、友達との関係を切ってしまっていた自分に気づきました。

初めて本気で『このままだと一生孤独になるのでは』と危機感を覚え、勇気を出してカウンセリングを受けることにしました。最初は正直、誰かに自分の悩みを話すのは恥ずかしかったんです。でも、カウンセラーの方がとても親身に話を聞いてくださり、友達リセット癖の裏にある自分の不安や恐れに気づくことができました。

カウンセリングを重ねるうちに、『衝突は必ずしも関係の終わりを意味しない』という考え方が少しずつ身についた気がします。今では、人との関係を断つ前に、一呼吸置いてからもう一度考えるようになり、人間関係が少しずつ変わってきた実感があります。」

カウンセラーからの分析

カウンセラーの田口れいです。
Yさんとのカウンセリングの様子を少しご紹介します。

Yさんの場合、愛着スタイルは回避型に近い傾向が見られました。親密な関係に対する不安から、少しの衝突や違和感を感じると「相手から傷つけられる前に自分から距離を置こう」という防衛的な行動を取っていたのです。無意識のうちに、他者との衝突を恐れ、人間関係を断ち切ることで自分を守っていたと考えられます。

カウンセリングを通して、Yさんが気づいたのは、人間関係には必ずしも完璧さは求められないということ。衝突があっても、話し合いや相互理解の中で関係がより深まることもあると理解することで、友達リセット癖の改善が大きく前進しました。

カウンセリングの中では、感情を客観的に捉える練習や衝動的な行動を控えるためのワークを行い、Yさんが日常生活で実践できる方法を一緒に考えました。その結果、Yさんは以前よりも友人との関係を長く続けることができるようになり、自己肯定感も徐々に高まっています。

まとめ|友情を育て、望んだ人生を手に入れる

ここまでお読みいただき、ありがとうございます。

この記事を通じて、友達リセット癖の原因や対処法について理解が進み、何か気づきを得ていただけたら嬉しく思います。友達リセット癖が生まれる背景には、愛着障害や過去のトラウマが影響していることが多く、無意識のうちに自分を守るための行動として現れているのかもしれません。しかし、セルフケアの方法やカウンセリングを通じて、少しずつ「自分にも変われるかもしれない」という希望を感じていただけたのではないでしょうか。

もし、セルフケアを試しても「まだ人間関係が不安定で不安が消えない」「長く続く友人ができない」と感じることがあれば、そのまま一人で抱え込まず、サポートを受けることも一つの選択肢です。

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友達リセット癖は、深層心理や無意識のパターンが関係していることが多く、1人で向き合うには難しさを感じることもあります。カウンセリングでは、専門家のサポートを通じて原因を整理し、自分の行動パターンを変えることで、少しずつ心の安定を取り戻すことができます。

当カウンセリングルームでは、友達リセット癖に悩む方が安心して話せる「お試しカウンセリング」をご用意しています。このセッションでは、あなたの過去の経験や現在の悩みについてじっくりお話しし、リセット癖を引き起こす原因や改善の糸口を一緒に探るお手伝いをいたします。

多くの方が、「話すことで気持ちが軽くなった」「新しい視点で自分を見つめ直せた」と感じてくださっています。どうか一人で抱え込まず、まずは一度、カウンセリングという選択肢を検討してみてください。

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投稿者プロフィール

【愛着障害克服の専門家】田口れい
【愛着障害克服の専門家】田口れい
私自身も、かつて愛着障害で苦しんだ過去があります。
「満たされたい一心で無理をしてしまう」
「人の顔色を常に気にして、本当の自分を押し殺してしまう」
そんな日々を過ごす中で、いつの間にか自分のこころの声を簡単に無視できるようになっていました。
その結果、パニック障害からうつ病となり、3年間引きこもり生活を余儀なくされました。
「同じような悩みを持っている方に、私のように時間を費やしてほしくない」そんな想いで取り組んでおります。

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